長期的な目線で、人もホテルもよりよい方向へ
アセットマネジメント2部
アセットマネジメント2部
- M.O さん
- 2020年に入社し、アセットマネジメント2部でマネジメント業務を担当。1年ほどの産休・育休を経て、現在はフルリモート・時短勤務を活用し、子育てをしながら同ポジションで活躍する。

日々建物を手入れし、ホテルをマネジメントする
現在の仕事内容を教えてください
星野リゾート・リート投資法人がオーナーとなっている物件を委託され、運用を任されています。預かっている69物件中19物件が私の担当で、それぞれの物件のオペレーターから依頼される工事の発注や改装工事の検討、毎月の宿泊者数・売上などの実績確認、そこから算出される賃料の計算や入金確認などを行なっています。実績に連動して賃料が発生する物件については、投資法人として得る収益を増やしていくために、オペレーターと運営計画について協議したり、売上向上や費用削減の交渉を行ったりすることもあります。すでに運営中の宿泊施設に対して、定期的に手を入れながらその価値を保ち続ける仕事ですね。どのくらいケアが必要かは物件の築年数や状況などによって大きく変わります。“19物件”という数字だけ聞くと多く感じられるかもしれませんが、比較的手入れの少ない物件も担当しているので、他のメンバーと比べても程よいバランスの業務量になっています。
「働くってどういうこと?」。石の上に三年座って、見えた景色
入社に至るまでの経緯は?
前職はディベロッパーとして賃貸マンション・学生寮の開発と売却を行なっていました。とはいっても、住宅や建築に最初から強い興味があったわけではなくて。文系学部だったので、職種を限定しなければ選択肢は多かったものの、なかなかピンとくる仕事が見つからなかったのが正直なところです。そもそも、社会人として “働く”ということのイメージを掴めていなかったんです。22歳では自分が何をやりたいのかも分からないし、人生においてずっと働き続けるのかどうかも判断できない。『働くって、どういうことなんだろう』と考えていました。だから、最初から自分に合った仕事を探すのではなく、『まずは“働く”ということを精一杯やってみよう』と思考を切り替えたんです。“石の上にも三年”という言葉があるように、3年間腰を据えてみて、それから改めて仕事について向き合おうと考えました。
なぜ1社目ではディベロッパーを選んだのでしょうか
自分の仕事が目に見える形で残った方が、モチベーションに繋がりそうだと思ったんです。だから街に長く残り、手触り感のある建物の開発に携わることに決めました。土地の購入後から建物の取り壊しと建設、そして売却まで、紙の上の計画が徐々に形になっていくのは達成感がありましたね。この一連の流れに3年ほどかかるので、入社して3年目の終わりには担当していたいくつかの物件が竣工し、実物を見て『おお、できたなあ』と感慨深く感じました。仕事の全体像を把握して、就職時にはまだおぼろげだった“働く”ことの実感も掴み、社会人としてはなんとかやっていけそうだな、という思いでした。
短いゴールではなく、長期的な目線でよりよい方向を目指す、それが星野流
星野リゾート・アセットマネジメントらしいと思うポイントは?
まず星野リゾート・リート投資法人のポートフォリオって、見ていて飽きないんですよね。前職で扱っていたマンションは似ている間取りやデザインが多かったので、長く働いていると新鮮味はなくなっていきます。その点、星野リゾート・リート投資法人の物件は施設ごとにとても特色があり、個性豊か。担当していても楽しい気持ちになりますね。
仕事もルーティンワークのように見えて、実はちょっと違う。前職では物件ごとに収益目標が設定されていて、建築・売却し、数字を達成すれば基本的に終了でしたが、すでにある施設を運用していく今の仕事では、みんなにとってよりよい方向を目指す長期的な目線を持って働いています。施設がきれいに保たれ、そこで人々が気持ちよく働けて、お客様が滞在を楽しんでくださる。そのうえで私たちもきちんと収益を上げ、投資家の方への分配金も確保する。施設に関わるすべての人の利益になるよう気を配るのが私の仕事です。そのために、各物件の実績の確認やオペレーターとのまめなやりとりなど、細かいタスクを日々丁寧に積み上げています。
大型の改装工事もありますが、基本的には前職のようにゼロから建物が建つような大きな案件は少なく、施設をよい状態に保ち、オペレーターと協働しながらコンスタントに収益を積み上げていく細く長い案件が今の主な仕事です。転職後、そのロングランの中で、自分は小さなことでもスケジュールどおりにひとつずつ予定が進行して、達成されていくのが好きなんだなと気付けたのもよかったです。
新しい時代の流れも受け止める、会社としての度量
今の働き方について、どう考えていますか?
今は産休・育休を経て、時短で働いています。場所も在宅での勤務がほとんどですね。突発的な問題が起こりにくい今の仕事ではスケジュールが立てやすく、あれこれ先手を打てるからこそ、なんとか子育てと仕事を両立できています。PCがあれば仕事ができるというのも大きいですね。以前は職域上、在宅中心の働き方は難しかったので、今のライフスタイルに合った働き方に変えられてよかったなと思います。とはいえ、これでも体力・気力ともにギリギリ…。職場復帰の際、『まだまだ在宅勤務でいいよ!』と快く言っていただけて、本当に助かりました。産休・育休取得時も会社はウェルカムな姿勢でしたし、当時はまだ目新しかった在宅勤務という形態も当たり前のように受け入れる柔軟性があります。私が画面越しにしか会えないバーチャルな世界に生きていても(笑)、コミュニケーションは取りやすくて、居心地のいい会社です。
できることの選択肢を増やし、スキルを磨く
今後の目標を伺えますか?
当社へ転職を決意した大きな理由はスキルアップです。前職では、ひとつの物件に対して達成すべき収益目標が決められていて、そこに向かって物件を建てて売却するというサイクルの繰り返しでした。達成感はあるものの、世の中の流れがどう変わるか分からないなかで、ひとつのスキルを頼りに同じ仕事を続けることに対して危機感がありました。社内でキャリアチェンジをするにも、住宅がメインになってしまう。住宅以外もやってみたい気持ちがあったし、できることや選択肢を増やしたかったんです。
入社してホテルアセットを経験し、日々スキルを磨いている最中ですが、まだまだ知識不足。アセットマネジメントの分野にとどまらず、ホテル運営の仕組みなど、より領域を広げて知見を獲得していければと考えています。もちろん投資法人として、金融にまつわる知識もインプット必須。たゆまず吸収し、スピード感を持って学んでいきたいです。
考えて、手を挙げる人が働く組織
この会社にはどんな人が向いていると思いますか?
何か問題が起きた時、まずは自分が受け止めて、自ら考え、整理したうえで『こうしたら解決できるのではないか』という提案まで持っていくのが苦にならない人でしょうか。最終的に上司の判断を仰ぐことは多いですが、問題をただ報告するのではなく、自身で吟味し、意見を持って主体的に物事を進められる人は活躍できそうです。
もちろん、これまでの経験や知識だけではベストな方法に辿り着けないこともあります。ひとりで考え尽くした後は、周囲とコミュニケーションを取りながら、局面を打開していくスキルも大切です。社内は穏やかでオープンな人が多いので、声さえ掛ければきちんと受け止めてくれるはずです。前職では、相談の声掛けさえはばかられることもありましたからね(笑)。むしろ新しいことにチャレンジできる土壌があるので、職務上守るべきルールをきちんとクリアしながらも、『こうしたい!』と手を挙げられる人にはぴったりの場所なのではないかと思います。