ゴールのない世界で、自分自身の存在意義を見出す。
サステナビリティ推進室
サステナビリティ推進室
- R.K さん
- 2012年、星野リゾートに入社。ホテル・旅館のサービスやブライダル事業の挙式検討者向けアドバイザーを経験した後に、家業の力になるために退社。その後、2022年に星野リゾート・アセットマネジメントに入社。

ESGの意識を浸透させるための“地球防衛軍”
現在の仕事内容を教えてください
サステナビリティ推進室は、保有物件のESGを推し進めていくために設立された部署で、「地球防衛軍」と呼んでいます。例えば、環境面の取り組みでは、2050年のネットゼロ達成に向けて、GHG(Greenhouse Gas/温室効果ガス)を削減していくことが直近の課題であり、本気で削減するために精度の高いデータを収集・分析し、固有の課題を洗い出してGHG削減計画の立案や施策の実施を推し進めています。また、サステナビリティの思想を啓蒙し、浸透させていくのも大切な役割。会社全体が持続可能な環境や社会に配慮し、より一層真摯に取組める状態を作っていきたいです。
かつて自らを支えてくれた人たちに、還元できる仕事を
入社に至るまでの経緯は?
実は過去に星野リゾートで働いていました。2012年に新卒で入社して、ホテルや旅館のサービス、アクティビティの企画運営、『星のや東京』の開業などの業務に携わっていました。6年弱勤務した後、家業の力になるために退職することに決めました。それからは目の前にある仕事に対して、とにかく必死に取り組む日々でした。そのような日々を過ごす中、家族と仕事とのバランスがうまく取れなくなってしまい、家業と少し距離を置こうか悩み始めていて…。星野リゾート時代の同僚や上司に何度か相談しているうちに、現在の上司からサステナビリティ推進室について聞き、興味を持ったのが転職するきっかけになりました。
なぜサステナビリティ推進室に興味を持ったのですか?
かつてお世話になった施設やそこで勤務する従業員に対して、還元できる仕事であるという点に心を惹かれました。星野リゾートで働いていた頃に学んだ知識や経験は、家業に役立つことも多く助けられたので、今度は私から「何かひとつでも返せるものがあれば」という想いでした。同時に自分には何ができるのか、自身の存在意義を模索しているタイミングでもあったので、ひとつ強みになる軸を持ちたいとも考えていました。新たな職場で専門性を高め、この先もし家業に戻ったとしても自分を信じられるようなキャリアを積みたいと思いました。
仕事のオンオフを切り替え、規則正しいリズムで生活できる
今の働き方について、どう考えていますか?
私の場合は、日々同じ時間帯で勤務しているので、規則正しいリズムで生活ができていると感じています。今の働き方には満足していますが、今後留学しながらの海外勤務などが実現したら、さらに可能性が広がると思いますね。シンプルに語学力を身につけたいというのもありますが、欧米ではESGの取り組みも先進的なので、現地で英語を学びながら、自身の知見を深められたらうれしいです。
目指すのは、サステナビリティ推進室の解散
今後の目標を伺えますか?
サステナビリティ推進室としてゴールにしているのは「組織を解散すること」です。少しユニークかもしれませんが、これはサステナビリティの活動を推し進めるための部署が存在しなくても、社内の仕組みが確立されていて、考え方が浸透し行動している状態が理想だと考えているからです。まだまだ課題もありますが、ここ1年で各部署にサステナビリティへの意識や推進していく力が高まっていると感じています。「勝手にSDGs」という取組みを行なっているように、星野リゾートにおいて、サステナビリティをあまり意識せずとも自然と取り組んでおり、ESGの視点が日々の仕事に根付いていることも多いです。そうした一つひとつの取組みに改めて気づくきっかけをつくり、さらにその取組みを発展、促進していきたいと思っています。
個人としての目標はありますか?
具体的に「何を」「どのように」還元するかを考え、明確にして実行していくことが今の個人的な目標ですね。入社してから今までの1年間は、不足している知識も多く自分なりの意見を持つことができていませんでした。恥ずかしい話ですが、自分自身が知識やビジネススキルをインプットし、情報を整理し解釈するので精一杯だったんです。上司に答えを求めてばかりいて、自分の頭で考えることから遠ざかってしまっていました。一方で、時間をかけてしっかりと自分自身と向き合えたので、今は少しずつ自分の言葉で会話ができるようになってきたと感じています。自分にできることを考え、答えを出し、着実に行動に移して、「何か一つでも返せるものがあれば」という当初の想いを具体的に実現するために、まずはGHG削減やDisaster-Readyといった差し迫る課題を解決していければと思っています。
仕事を通じて、自分自身を見つめ直すことができる
この会社にはどんな人が向いていると思いますか?
組織としての存在意義や自分が担う役割をゼロから考えていくこともあるので、その過程で私は自分に足りていないスキルや知識を整理し、自分自身を見つめ直すことができました。そういう意味では、自分の強みが分からなかったり、自信がなかったり、生き方に迷っているような人にとっては、自らを鼓舞するきっかけになるような仕事だと思います。